考えるバスケットの会メールマガジン バックナンバー
日時 | タイトル |
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2013/05/21(火) 12:00 | 僕のチームのシューターの彼 |
こんにちは。
考えるバスケットの会 会長Naoです。
今回は5/19にあげたブログ『シュートよりも先に考えたいこと』
http://ameblo.jp/nabron123/entry-11533260966.html
の最後に触れた、僕のチームメイトのシューターの
彼についてお話したいと思います。
彼は学生時代、所属する学生リーグで得点王&3P王を
獲得するぐらいの実力をもった正統派のシューターでした。
誰がどう見ても入りそうと言わしめる美しいシュートフォームに加え、
それをクイックでリリース出来る、シュートモーションも兼ね備えていました。
その大学のポリシーとして、早いパス回しから外角シュートを
狙っていくといった戦術をとっていたため、
とにかく空いたら打つと言うバスケットを彼は4年間続けてきました。
ところが社会人チームに入り、それまでのバスケットスタイルとは変わり
チームの流れの中でシュートを選択する必要が出てきました。
彼は迷いました。
呼吸もビートも全く変わったバスケットに身を置くことに
なったのです。
自分のシュートが打てず、フラストレーションが
溜まっているようでした。
僕は当時の彼をこう見ていました。
シュートに意識が向いているけど、
脚も早いし、ジャンプ力もあるし、ドライブも鋭い。
そしてチーム1のスタミナもある。
なんならカラダもがっちりしているし、ポストアップも出来るんじゃないか。
シュート以外にもいっぱい魅力があるのに。。
僕はいつもそう思っていました。
僕の中で、彼は自分のリソース(上記したポテンシャル)を
使いきれていない、非常にもったいない選手だと思っていました。
そして、DFFやリバウンド、球際の部分など、バスケットの勝敗を決する重要な
プレーに対する意識が若干低い、言わゆる”ソフト”なプレーヤーにも映っていました。
彼は当時の状況の変化に相当悩んだと思いますが、
ライバルを押しのけて試合に出ようと自分なりに考えたのだと思います。
徐々にガッツあるプレーを意識して行うようになってきました。
オフェンスリバウンドに飛び込んだり、DFFのプレッシャーをハードに行ったり
大きな声で味方と連携するようになったり、ルーズボールにダイブしたりと
自分の持てるリソースを使い切り、
コートの中で体全体を使って自分を表現するようになりました。
ある全国大会の決勝の大一番。
前半我がチームはかなりの劣勢に追い込まれていました。
チーム全体で球離れが悪く、難しいシュートを選ばされたりと
なかなか流れを引き寄せることが出来ず、コート内には不穏な空気が流れていました。
その前半のある時間帯に彼がコートに投入されました。
彼はそれまでオフェンスに向いていたコートの意識を変えようと
誰よりも声を張り上げて素早いボールマンピックを行いました。
そしてオフェンスではウィングマンとしてコートの端から端まで走りきり
ボールのラインを進めることをチームに意識させ、
コートに好循環を生み出してくれました。
そして、味方のシュートのあとはオフェンスリバウンドに
飛び込んでセカンドチャンスを呼び込んだり、ゴール下への
合わせにより、イージーなプレーを演出したり
シュート以外の自分に出来るプレーをハードに行うことで
しっかり”ゲームに入り”、チームに流れを引き寄せる原動力と
なってくれました。
そして、待ちに待ったその瞬間は訪れました。
外角の広いスペースで待っていた彼のもとに、いいタイミングでパスが渡りました。
好循環のコート上では、相手DFFは後手に回っています。
彼はシュートフェイク一つでクローズアウトに来た相手DFFを置き去りにし、
ワンドリブルを入れたあと、伝家の宝刀である外角シュートを放ちました。
シュートは美しい弧を描き、リングに吸い込まれていきました。
このときベンチは総立ちです。
チームの得意とするかたちでシュートが決まったことが意味するものは大きいです。
完全に流れがこちらに傾いた瞬間でした。
彼はこの間、得意の3Pシュートを一本も投げることなく
ゲームの流れを変えてみせました。
その試合、彼のこの活躍もあって無事に勝利をおさめることが出来ました。
僕は試合後彼にこう言いました。
○○がMVPでいいよ!
彼は照れているようでしたが、自分がしっかり”ゲームに入る”ことが出来、
チームに貢献出来た達成感を感じているようでした。
僕はこのとき先輩として彼の成長を非常に頼もしく感じました。
彼はこの経験を経て、一まわり大きくなり、プレーの幅も増え
中堅プレーヤーとして、チームを引っ張っていってくれています。
以上で、長かった”シューター”シリーズは終了となります。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
■ここまで読まれて、
ご意見・ご感想があればぜひ、
⇒nabron123@onmyown2feet.jp
までメールください。
よろしくお願いいたします。
考えるバスケットの会 会長Naoです。
今回は5/19にあげたブログ『シュートよりも先に考えたいこと』
http://ameblo.jp/nabron123/entry-11533260966.html
の最後に触れた、僕のチームメイトのシューターの
彼についてお話したいと思います。
彼は学生時代、所属する学生リーグで得点王&3P王を
獲得するぐらいの実力をもった正統派のシューターでした。
誰がどう見ても入りそうと言わしめる美しいシュートフォームに加え、
それをクイックでリリース出来る、シュートモーションも兼ね備えていました。
その大学のポリシーとして、早いパス回しから外角シュートを
狙っていくといった戦術をとっていたため、
とにかく空いたら打つと言うバスケットを彼は4年間続けてきました。
ところが社会人チームに入り、それまでのバスケットスタイルとは変わり
チームの流れの中でシュートを選択する必要が出てきました。
彼は迷いました。
呼吸もビートも全く変わったバスケットに身を置くことに
なったのです。
自分のシュートが打てず、フラストレーションが
溜まっているようでした。
僕は当時の彼をこう見ていました。
シュートに意識が向いているけど、
脚も早いし、ジャンプ力もあるし、ドライブも鋭い。
そしてチーム1のスタミナもある。
なんならカラダもがっちりしているし、ポストアップも出来るんじゃないか。
シュート以外にもいっぱい魅力があるのに。。
僕はいつもそう思っていました。
僕の中で、彼は自分のリソース(上記したポテンシャル)を
使いきれていない、非常にもったいない選手だと思っていました。
そして、DFFやリバウンド、球際の部分など、バスケットの勝敗を決する重要な
プレーに対する意識が若干低い、言わゆる”ソフト”なプレーヤーにも映っていました。
彼は当時の状況の変化に相当悩んだと思いますが、
ライバルを押しのけて試合に出ようと自分なりに考えたのだと思います。
徐々にガッツあるプレーを意識して行うようになってきました。
オフェンスリバウンドに飛び込んだり、DFFのプレッシャーをハードに行ったり
大きな声で味方と連携するようになったり、ルーズボールにダイブしたりと
自分の持てるリソースを使い切り、
コートの中で体全体を使って自分を表現するようになりました。
ある全国大会の決勝の大一番。
前半我がチームはかなりの劣勢に追い込まれていました。
チーム全体で球離れが悪く、難しいシュートを選ばされたりと
なかなか流れを引き寄せることが出来ず、コート内には不穏な空気が流れていました。
その前半のある時間帯に彼がコートに投入されました。
彼はそれまでオフェンスに向いていたコートの意識を変えようと
誰よりも声を張り上げて素早いボールマンピックを行いました。
そしてオフェンスではウィングマンとしてコートの端から端まで走りきり
ボールのラインを進めることをチームに意識させ、
コートに好循環を生み出してくれました。
そして、味方のシュートのあとはオフェンスリバウンドに
飛び込んでセカンドチャンスを呼び込んだり、ゴール下への
合わせにより、イージーなプレーを演出したり
シュート以外の自分に出来るプレーをハードに行うことで
しっかり”ゲームに入り”、チームに流れを引き寄せる原動力と
なってくれました。
そして、待ちに待ったその瞬間は訪れました。
外角の広いスペースで待っていた彼のもとに、いいタイミングでパスが渡りました。
好循環のコート上では、相手DFFは後手に回っています。
彼はシュートフェイク一つでクローズアウトに来た相手DFFを置き去りにし、
ワンドリブルを入れたあと、伝家の宝刀である外角シュートを放ちました。
シュートは美しい弧を描き、リングに吸い込まれていきました。
このときベンチは総立ちです。
チームの得意とするかたちでシュートが決まったことが意味するものは大きいです。
完全に流れがこちらに傾いた瞬間でした。
彼はこの間、得意の3Pシュートを一本も投げることなく
ゲームの流れを変えてみせました。
その試合、彼のこの活躍もあって無事に勝利をおさめることが出来ました。
僕は試合後彼にこう言いました。
○○がMVPでいいよ!
彼は照れているようでしたが、自分がしっかり”ゲームに入る”ことが出来、
チームに貢献出来た達成感を感じているようでした。
僕はこのとき先輩として彼の成長を非常に頼もしく感じました。
彼はこの経験を経て、一まわり大きくなり、プレーの幅も増え
中堅プレーヤーとして、チームを引っ張っていってくれています。
以上で、長かった”シューター”シリーズは終了となります。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
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よろしくお願いいたします。